馬の骨 FIRST TOUR 2005 福岡 DRUM LOGOS

去年と同じ、福岡のDRUM LOGOSで最終日。去年の記憶は楽しいものばかりで、だから泰行さんは今年もDRUM LOGOSを選んだのかな、と思って、うれしくなった。
公園で並ばされた。なぜかこのときだけは、毎回寒くないんだよね。じっと待つ。
最終日だから、終わらせたくない。泰行さんはそう言ってくれた。それを受けてか、シュンちゃんの燃え殻のピアノはいつもよりも長かった。
MCも最終日で頑張ってた。
「ちょっと待ってね」と言って、お客さんが笑ったあと。「トイレ行かせてください、みたいな」…え?「田中眞紀子」ようやくみんな意味を理解して笑う。「おっさんになってきたな…オヤジっぽい」と言って、みんなさらに笑う。
「大阪では男性諸君にちょっと嬉しい生活の知恵を伝授したんですけど」男性諸君、嬉しかったですか?(笑)
「今日はね、年末の過ごし方をカミングアウトしたいと思います」
「まずね。M-1とかなんとか、いろいろやってるでしょ?打ち上げ花火みたいに、続々と。鍋しながらそれを見て、で、神社にお参りいって、で、正月って昼間から居酒屋やってるじゃないですか。だから、昼からまた酒飲んで、鍋して、ってことを3日くらいまでやって(笑)」
「で、やっぱりね、僕も甥の顔が見たいんで、実家に帰るんですけど。あんまりほら、キリンジが揃うのはよくないから。だからかするように帰るんですけど。兄夫婦はあれみたいですよ、ちゃんと正月の初日から帰ってるみたいなんですけど」
「で、兄は父のスウェットの上下とか着て。僕は中学校のときのジャージとか着るんですけど」お客さん笑う。中学校って!「そう、中学校のね。こう、期待したほど身長が伸びなかったっていう」わーん、泰行さん!
「実家帰るときにはあまり荷物多くしたくないんでね。そういう実家にあるものを着るんですけど」
「うちの父親はね、あの、エイプのTシャツとか着てるんですよ」会場ざわざわ。「キリンジでね、エイプのイベントの端っこの方で出たときにもらったのをあげたんですけど、そのTシャツの首のところがびろびろになりながら着てるっていう。だから、おしゃれキッズが血眼になって探してるかもしれないTシャツを、うちの父親は首のところが伸びきったのを着てるっていう」
「親ってのは、こう、アレじゃないっすか。こう、ほら、母親がジーンズ洗っといたわよ、みたいな」
「中学校のときに流行ったブーツがあるんすけど。ドクターマーティンっていう。めちゃくちゃ流行ってて、あまりにも流行ったから、履くのが恥ずかしい感じだったんですけど。それが最近また流行ってきてて、古着屋とかでも結構な値段がついてるのを見て、そういえばって感じで実家の玄関を覗いたら、あったよこれこれって感じでね。意外といい感じだったりするんですけど」
「あとね、ほら、あの昔あった電気スタンド。オレンジ色の、こう、昔、寝る前にコロコロコミックスを読むときに使ってたようなヤツね」私も弟のコロコロ愛読してたよ!10年以上前!「なんか、フューチャーレトロって感じでまたかっこいいとか言われてるじゃないっすか。だから、父親に送ってくれって頼んだんですよね。そうしたら、分かった、って言って、送ってくれたんですけど」
ダンボール開けたら、「この上にモノを乗せるな!」って、すごい、もう、マッキーみたいな油性マーカーででかでかと、あのランプシェードみたいなのの上に思いっきり書かれてて」会場笑う。「しかも、中学のときとか、父親は美術とか結構得意だったらしくて、なんか、その文字がレタリングみたいになってるんですよね」「もう、怒りを通り越して、力が抜けた感じになっちゃって」
「で、どうなったかっていうと、僕も泣き寝入りするわけにも行かないんで、ここでまたみなさんに生活の知恵をお教えするんですけど」「激落ちくんっていうのがあって。それを使えばね、きれいに落ちるんですよ。きれいに落ちたそのスタンドで、僕も大人になったんで、今ではモーニングとかスピリッツを読んでるんですけど」
「激落ちくんは結構便利でね。今日履いてるスニーカーのゴムのところ。摩擦したところが黒くなるじゃないですか。それを落としてきました」「というわけで、年末年始の大掃除に、是非激落ちくんを使ってみてはどうでしょうか」「よし!」
長いMCも頑張りました!
ダブルアンコールは新曲。「昨日、移動日だったんで、ちょっと作った曲をね、やろうと思います。できたてなので、まだ歌詞ができてないんですけど。ラララでね、歌わせてください」「タイトルはね、さっき(舞台の袖を指差してるっぽい?)思いついたんですけど、『言葉はいらない』っていう」大歓声!
ラララで、と言ったわりに、お得意のディビディビでした。ところどころ英語のように聞こえたりもしました。サビがとっても切なくて、素敵な胸キュン曲でした。ぜひとも音源化してほしいなぁ。
舞台から楽屋へ階段を登って、三階からダブルピース!泰行さん、とっても楽しそう。こっちも楽しかったよ!
去年同様、出待ちしちゃいました。数十人ものお客さんが泰行さんをお見送り。泰行さんはみんなに軽く頭を下げて、颯爽と車に乗り込んで行きました。
すごくいいライブだったなぁ。泰行さんのギターの弾き方が気持ち激しめで、もしかして松江さんにレクチャー受けたのかななんて思ったり。シュンちゃんのピアノも気合い入ってたし、松江さんのブルーゾンビの狂いっぷりも素敵だったし、小松くんと沖山さんはずっとあったかく泰行さんを見守ってくれてたし。本当にみんな楽しそうで、ライブって、こんなに楽しいんだなって、ずっとずっと笑顔になっちゃうくらい、素敵なライブでした。
泰行さんはもちろん、馬バンドのみんなも、本当にありがとう。最高の時間を過ごせました。
「また時々馬の骨で来るんで」っていう泰行さんの言葉、信じてるからね。