全力で過去になっていくのを見守っている
堀田あけみさんの小説で一番最初に読んだのは、「想い出させてあげよう」です。
- 作者: 堀田あけみ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/07
- メディア: 文庫
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最後のシーンで、進学ではなく陸上のために就職することを決めた主人公の女の子が、高校の校庭や校舎や生徒を見て、「まだ高校生活は何ヶ月も残っているのに、全力で過去になっていっている」と感じるシーンがあります。
今の私にとってのキリンジは、こういうことなのだと思います。
二人だったキリンジはもう過去になっている。まだ何ヶ月も余命はあるのに。なんだか懐かしいような気がするくらい、過去になってしまっている。