KIRINJI TOUR 2010/2011 @京都磔磔

仕事終わりでダッシュ。こういうときだけ、名古屋は東京にも京都大阪ギリ神戸にも近くて最高だと思う。
というわけで、ラス2。
(書いているのが1/13なので、記憶からかなりぬけ落ちてます。帰りの新幹線で書いた走り書きメモだけが頼りです。むしろ、レポというよりメモを転載してるといった方が正しいです。雰囲気の雰囲気ってことでどうか一つ。)
開演前のBGMが壮大に流れる中、メンバーが後ろの楽屋から階段で降りてきて、ステージへ。
磔磔ってほんとステージ狭くて低いよなあ!今回のバンド編成は決して多い人数ではないのに、ステージ上はぎゅうぎゅう。
楠さんが台風一過を始める、のですが。
泰行さんが。
高樹さんが歌いだしたのに、泰行さんが歌わない。歌えない?
これは一大事だ。会場中にショックが走る。でも一番ショックだったのは高樹さんだったみたい。あの顔…
風邪だからかな、と心配になる。声自体はそんなに変わらないけど…高樹さんと同じ風邪だったら、あのときの高樹さん、目がちょっと赤くてうつろだった。
後ろの演奏は続いている。泰行さんは高樹さんをちらっと見て、「えーっと、始めからお願いします」
サン、ハイっ!って感じだったっけ?ショックすぎて覚えてません。
「なぎ倒された木に片足をかけたら」
今度は大丈夫?大丈夫?なんて無駄な心配。ちゃんと終わって、夏の光。だいぶ落ち着いたかな、と思うけど声が裏返る。それくらいもういいです!さっきみたいな事故がなければ!
一番ショックだったのは高樹さんだろう、ってさっき書いたばっかりだけど、違った、泰行さんだった。MCも心ここにあらず。
セレーネのあとのMCで、

泰行:これまでは新しいアルバムBUOYANCYからやったんですけど。次は新しい…違う。違うぞ。古い曲もやろうと思うので。

笑いながら、大丈夫かしらと心配になりました…
あと、ここだったか覚えてないけど。京都と金沢ではボイエンシーサーモマグに茶色い液体を入れてほ乳瓶の隣に置いてあったのね。きっとほ乳瓶の中身と違うんだと思うんだけど。それをあけようとした泰行さん。蓋が開かない!笑

泰行:これあかない…
高樹:(鼻で笑って)そんな押して回すとか、難しいことはないでしょ。
泰行:(むかっ)もういい。

というプチ兄弟喧嘩がありました(笑)
そんなこともありつつ、始まる星座。きれいだ。大丈夫大丈夫。アウトロの高樹さんのギターを満喫できるくらいに落ち着いてきた。私が。
秘密のあとのRound and Round。泰行さんのアウトロのスキャットがすてき!サービス精神満載!嫉妬「待っているのか」もばっちり(いつもここ書いてごめんね、泰行さん。でもピンスポだから心配しちゃうんだよ…老婆心…)。
そして都市鉱山!京都でも大盛り上がり!!
で、メンバー紹介。ああ、覚えてない!w なんか泰行さんが玄さんのこと、「人の弁当に塩をかける玄さん」とか言ってた気がするけど…なんだっけ…?
ついでMC。

泰行:京都は寒いですね。3℃とか、すごく寒い。東京はさすがにそこまでではないですからね…
(やや沈黙)
泰行:ここ(磔磔)はMCはしなくてもいいってことになってるんですけど。
(客笑う)
高樹:あそこに時計があって。何時か確認しつつやれよっていう。
(お客さん全員振り返って時計確認w 確かに、楽屋の階段の隣に、学校の教室とかで掛けられてそうな時計が)
高樹:(突然)ここは柱がど真ん中にあるんですよねえ。珍しいというか。大阪のクアトロとかにもあったっけ。クアトロってつぶれたんでしたよね。
(客:つぶれてないよー!)
高樹:あ、つぶれてませんでしたかw すみませんwwww あの柱で背比べとかすればいいんじゃないですか。

空飛ぶ深海魚、ブルーバード、ムラ☆サン。
メモに「ムラ☆サン アウトロ」という記載があります。きっとアウトロがすばらしかったのでしょう!このメモは中之島アイススケートリンクのチラシの裏に、フリーダムかつ縦横無尽に書いてあるのですが(帰りにもらったパンフの中の、貴重な裏が白い紙)(最近は両面印刷も多いからね)、別の場所に「ムラサン兄ちゃんギター」という走り書き。頭の中をもう少しまとめたいものです。
カゲロウ、あの世で罰を受けるほど。あっと言う間に終わりのMC。いつもの「楽しい時間はあっと言う間に過ぎ」です。
小さなおとなたち。アンモナイトの歌。あまり声が出てなくて、アンコールまで持つか心配になってました。でも、アンコールしないわけにはいかないから。
サーモマグと格闘し、勝ったローディーさんが泰行さんの元へ運んできた、んだっけ?覚えてない…

泰行:やっと開きました。
(そして飲む。)
泰行:これ、fullって書かれるべきところになぜか「ボイエンシー」って書いてあるんですよね。
高樹:それ何cc入るんだろう。
玄さん:150ccだよ。
高樹:でました、さすが玄さん!
玄さん:高樹に○○って言われたらちゃんと

???
すみません。これはメモを書いてるときからうろ覚えだったんです。それを一ヶ月後の今解読してるものですから、意味が分かるわけがありません。
雰囲気としては、「高樹に言われたからには、正しい情報を言わないといけない」みたいな感じだったと思います。すみません、雰囲気です…
アンコールは愛のCodaのパターン。アウトロディビを頑張ってくれて、本当にうれしかった…!愛のCodaのディビが大好きです。
そしてDrifter。私が2010年に見たベストアクトはこれだと思います。声の調子はよくない。だけど。あのときの泰行さんは、命を削って、Drifterという歌を表現していた、と思う。
「欲望が渦を巻く海原さえ」のところで、泰行さんはシャツのボタンを外した。苦しそうな顔。その苦しさがDrifterにぴったりで。「欲望が渦を巻く海原」を越えていくのは大変なことなんだろう。
泰行さんの苦しそうな表情が和らぐ。
だけど、「あなた」がいるから。「あなた」となら、ムーンリバーを渡るような、軽やかなステップで踏み越えていけるんだ。きっと。
最後のフレーズは、今までとはうってかわって、しずか。力つきる前の、残ったわずかな力で。
「この僕のそばにいるだろう?」
なんて説得力なんだろう。そしてこの説得力は、泰行さんが命と引き替えに手に入れたものだと私は思った。
メモの下に書いてある文字。「命削ってうたってる Drifterはマジメにきくべし」。帰りの新幹線の中で何を考えてたか、ほとんど覚えてないけど、これを書いたときの気持ちは覚えてるよ。
きっといつだってそうなんだろうな、と思った。いつも、Drifterを歌う泰行さんは命を削って歌ってる。だから、私はいつだって真剣にDrifterと向き合わなきゃいけないんだ。もう、義務に近い。
デイジーチェインが最後の歌でほっとする。かわいくて、あかるくて、笑顔で終われる歌。
さっさと会場を出て、地下鉄に乗って、新幹線へ。京都名古屋間はとても短い。言っちゃうと一駅。その短い時間で、上のメモを書きました。
最初はどうなることかと思ったけど、さすが泰行さんだった。あのDrifter一曲のためだけに京都へ行ってもいいくらいだもん。でも、それ以外もとっても楽しかったので、なんかもうほんと、ありがとうございますキリンジご一行のみなさま。
そして最後の日、金沢へと続く。