精神科医の不養生。

夏休み待ち。家族でワイハ行ってきます。
最近、患者さんに会うのが苦痛になってきた。
実際会うとちゃんとできるから、そんなに問題はないんだけど、自分の中でのストレスがすごい。行く前に震えるくらい。あ、あくまでイメージね。
医者の不養生…昼夜関係なく働き続けて体を壊すのが一般的なイメージだけど、精神科医はそこまで働き続けない代わりに、心を壊すことがある、と思う。
言葉一つ一つにこの上なく気を遣う。それを絶えず続ける。
「先生、いつもお仕事で大変ね」の代わりに「先生、いつも気を遣って大変ね」とはあんまり言われない。たまに言われるけど。そしてその理由は、指摘しちゃいけないような気がするけど、「気を遣われている」と患者さんが気付かない・認めたくないから、だと思う。
わかんない。他の精神科医は気を遣ってなかったりして。気を遣ってなければ、こんなに苦痛にならないだろう。
でも、私は今の私のやり方がいいと思ってる。医者の大半ができない、「患者の話を聞く」ということこそが、患者さんたちの求めてることだと思うから。
なーんてこんな偉そうに書いてても、私の集中力はせいぜい7分くらい。よく外来で何十分も話していく人がいるけど、さすがに全部は聞けない。だって次の人が待ってるし、どんどん予約時間遅れるのが気がかりだし。かといって、7分越えたところであからさまに相づち適当にし出したらさすがに相手にも失礼だからそれなりに気を遣うけども。
そんなに気を遣わずに話を聞いて的確な言葉を返すことってできないのかな。あれか、それには経験が必要なのか。そりゃ精神科医2年目でできる芸当じゃないよなー。
もっとドライになるべきなのかな。感情移入し過ぎな気もする。でも、私の精神科医としての唯一の美点だと思うのよ。
でもなー。移入しすぎはやっぱだめなのかもなー。最近は心がゆれすぎて、患者さんの些細なうれしい報告に涙をこらえるのに必死。
ハワイで癒されてきたいな。