Allez!

いやー。未だに考えてますよー。何のことって、フェンシング男子フルーレ団体。
試合前はフェンシングのことなんてまーったく知らなくて、個人の試合が終わってたことも知らなくて、ただ偶然実家でテレビを付けたら準々決勝の中国相手に千田健太選手が覚醒しているところに遭遇しました。
テレビからいきなり「千田が前に出ます!」(実況)、「こんな千田見たことがない!相手もデータ全然ないと思いますよ!」(解説)という言葉が聞こえてくるんですよ、なんだなんだってなりますよね。
「本番で覚醒ってすげーな」なんて笑いながら見ていたら、ガンガン点を取る千田選手。全くルール分からないけど、どうやら試合数×5まで点数が取れるらしい。取れる点の上限まで取って、次の選手に交代。ほう、次は三宅諒選手と言うのね、と思いながら、団体戦は点が積算であることを初めて知る。で、三宅もどんどん点を取る。ガッツポーズが派手。5点取って交代。おお、太田選手。この人はもちろん知ってる。けど、実はフェンシングやってるところ見るのは初めてだ。なんでだろうって思ったら、北京オリンピックって研修医1年目だった。オリンピック見る余裕なかった。
中国は世界ランキング2位らしい。だいぶリードしてから初めて知る。日本すごいじゃん!白いランプは無効面、相手のランプが点灯してもこっちに攻撃権があれば得点にならない、ビデオ判定は1回まで要求できる(通ればまたできる)、見ていく中でルールを学んでいく我が家。
最後は安定して勝利。すこーしだけフェンシングについて学べた。これ面白いよー!
実家から自分の部屋に帰って、なんとなくテレビをつけたら22時頃に準決勝。相手はドイツ。ここで勝てば…日本フェンシング団体初のメダル確定!えっ、そんなの勝つしかないじゃん!
でも、明らかに強そう。完全な偏見だけど、やっぱヨーロッパの人って「それっぽい」。
でも、日本頑張ってる!緒戦(というのだろうか?)から三宅選手が頑張って、千田選手も頑張ってて。ていうか完全に前に出てるじゃん、千田健太!元々守備的な選手だったとは全然思えないよ!ほんと、本番に強いねー!笑
と思ってたら、実況の人が「気仙沼出身の千田です」と。ああ、きっと相当な覚悟を持ってロンドンに来てるんだなあ、と思いました。こういうエピソードがあったからではなく、私は千田選手推しですけど(笑)ちょっと控えめなガッツポーズが好き。
で、太田さんですよ。クライブリンクに連続ポイント取られたときはびびったわー!やっぱりドイツは強いんだ、って全身の血が引いた。そりゃ簡単にメダル取らせてくれないよね…
でも、クライブリンクのインジュリータイムで太田選手は完全に冷静になってた。連続ポイント。再び日本に流れを持ってくる。そうそう、日本のエースはこうでなくっちゃ!
と思ったら、再び。最後のヨピッヒ。もうねー、ほんとにねー、さっきも死ぬかと思ったのにねー(笑)40点目取られたときは終戦かと思ったよ。でも、やっぱりエースは違ったね。残り9秒で2点。ちゃんと取ってくれるんだよ、これが。
延長戦でもまた死ぬかと思ったけどね!命どれだけあっても足りないよ!1回目のビデオ判定はまあまあ、そうなのかなーと思ったけど。二つ目の「頭下げたアピール」は絶対通らないと思った。けど、通った!ここまで来たら、じゃあ!勝つしかないっしょ!
結局最後までビデオ判定。で、見事。三度目の正直。日本初、団体でのメダル決定ー!!!おめでとーう!コーチやら選手やらが飛び出して来てみんなで大喜びしてる姿、本当に見ていてうれしくなる。
さて、こうなったら、決勝戦まで見ないと気が済まない。最初検索したら、月曜日18時と出た。ふーん、こりゃ助かったと思ってお風呂入りながら、「ちょっと待てよ。そんなことあるか?この流れだとそのまま決勝やるんじゃないの?」と思ってお風呂から出て検索。やっぱり!月曜日のは録画だ!なんだよ、生中継してくれよーと思って調べてたら「急遽地上波で生中継決定!」いよっしゃ、こりゃ見るしかない!
と思って、タイマーつけて仮眠(笑)麻也のためにもこんなことしなかったのに…(笑)
勝戦の前、一人ずつ名前をコールされて、手を上げて声援に応える選手たち。決勝に来られたんだなあ、って、この上ないにわかフェンシングファンの私ですら感動したんだから、ずっと応援してきた皆さんには本当にたまらなかっただろうなあ。
三宅選手が2点リードしたとき、これはいけるかなって思ったんですけどね。やっぱり、世界ランキング1位は伊達じゃなかった。千田選手が最初に対戦した人(カッサーラだっけ?)がデカイ。190cm超とか。なのに、細かいとこ突いてくる。普通デカかったら不器用でしょー!デカくて器用とか反則だー!
でも、離されない日本。2周目では太田選手が一瞬リードを奪う。けどすぐ追いついてくる。
運命の3周目。あれ?三宅選手じゃなくて…淡路選手ー!?
淡路卓選手。4人目の選手として紹介されていたけど。後ろで声出している、ニコニコしてる子という認識だった。ここで!決勝で!初めて出ちゃうとか…!
「元気が持ち味!」(解説)と言われる通り、元気いっぱい。ていうか、ぴょこぴょこしてるかわいい(笑)そして、王者相手に先制ポイント!連続ポイント!今まで試合に出ていなかった分を爆発させてる!リードリード!
と思ったら。ビデオ判定を要求。「頭が下がってた」アピール。千田選手にイエローカードが出ていたから(これもちょっと不服…)、もし通っちゃうと2点イタリアに入ることに…
でも大丈夫でしょ!突いたあとだし!と祈るように見ていたけど、結局ビデオ判定が通って、イタリアのポイント。しかもレッドカードでもう一点。
これが本当に悔しかった。やっぱり日本は日本、東洋人なんだ。それまでもイタリア寄りの判定が多かった気がするけど、ここで一番差別を感じた。いや、実際フェンシングなんて全然分からないから妥当なジャッジなのかもしれないけど…(でも千田選手にもたくさん不利な判定があったし!やっぱりむかつく!)
そこから流れがイタリアへ。少しずつ離されていく。
最後のバルディーニがちょうむかついた!なにあの人!すぐマスク外すし、駄々っ子みたいに「服に突いた服に突いた」アピールするし!負けたから余計に悔しい!負け犬の遠吠えで結構です、ああいう人に負けたことがもうほんとやだ!
はー。悔しかったなあ。
でも、こんなに楽しかった。フルーレのこと、ちょっとだけ知れてよかった。またテレビで見れることがあったら、絶対張り付いて見るよ。
あと、解説の斎田さんもよかった(笑)解説の人が「行けっ、健太ー!」「負けるな雄貴ー!」と叫んじゃうのって逆にいい(笑)三宅選手に向かって「相手見ずに自分のタイミングで攻撃しちゃえばいいんですよ」と言われたときは震えましたが(笑)そしてあまり解説になって…いえいえなんでもないです(笑)斎田守さんは日本フェンシング協会強化本部長でいらっしゃるそうです。選手と強化本部長の距離がこれだけ近いって素敵やん?←*1
翌朝はもちろん寝起き絶不調でしたが、「この4人でよかった」っていう四人のコメントを読んで、仕事を頑張れました。最後に勝手に転載しちゃう。
金メダルは、また次に取っておこう。そのときも全力で応援させていただきます。太田選手、千田選手、三宅選手、淡路選手。本当におめでとうございます。フェンシング最高ですね。

http://london.yahoo.co.jp/news/detail/20120806-00000008-spnavi
太田雄貴
「みんなが頑張ってくれて、僕は最後の試合を締めることだけを意識しました。今日はもう本当に、三宅(諒)と(千田)健太と、もちろん(淡路)卓も含めて、チームのみんなの頑張りのおかげだと思います。(準決勝の)ドイツ戦は、きつかったですね。ああいう感じ(の試合)になるのは想定内の想定内だったので、もう最後は運が味方してくれたというのが正直なところですね。本当に苦しい戦いだったんですけど、いいチームメートに恵まれてここまで来られたと思っています。今出せるものを全部出せたと思いますし、決勝も決して恥じるものではなかったと思うので。今回、日本選手団の金メダルが少ないので、何とか1つでも多くと思ったんですけど、やっぱり相手のほうが上手でした。残念です。(準決勝から決勝の間は)出せるものは全部出そうと。出せるものはすべてピスト(舞台)の上に置いてこようと話をしていました。でも、負けてしまったら仕方ないです。
(個人と団体のメダルの重みの違いは?)北京のメダルがなかったら、今日のメダルはなかったと思います。あのときは初めてのメダルでわけのわからないメダルでしたけど、今回は取りにいったうえでのメダルなので。特に今回、健太が被災地出身ということもあって、試合の前の日から『メダル取ってオレも気仙沼に行くぞ』っていう話をしてたんですけど。なんとか健太にメダルをプレゼントしたかったです。なんとか、健太に。そう思ってました。
個人的には、(今)メダルをかけていない段階で、不満があります。でも、僕は人生でメダルを取ったことがありますが、ほかの3人はメダルを取ったことがなかったので、何とかメダルを、首にかけるものをプレゼントしたいと思っていました。それが果たせてよかったです。(一番ほしいメダルじゃなかった?)違いました。すごく、そこは残念です」

*1:斎田さんについて検索してたら、こういう記事見つけたw ttp://blog.livedoor.jp/vitaminw/archives/52886497.html と思ったら、ちょwww淡路くん、自腹だったのー?!ぎゃーーーーーーカンパしたいーーーーーーていうか選手村の中にすら入れないとかひどすぎる\(^o^)/