読むときはたくさん読む

エバーグリーン (双葉文庫)

エバーグリーン (双葉文庫)

この人のエッセイ?か何かを、またしても「読書のいずみ」で読んだことがあってね。私「読書のいずみ」にお世話になりすぎでしょ(笑)
豊島さんは確か同い年でね。だから、出てくるワードがとても、親近感があるんだよね。
とても面白かったです。ということをことわっておいて。
なんか、前(http://d.hatena.ne.jp/Loxonin/20120626/1340717663)『インストール』読んだときのショックな感じを柔らかくした感じ?(笑)結局ショックであることには変わりない。ただ、私が書くなら、こうはならないなーって何様やねん私(笑)
どうしてかっていうと、マンガ家になれてしまう時点でそれはもうおとぎ話なんだ。私はおとぎ話好きだし、おとぎ話であることに問題はないんだけど…
せっかくシン君はリアルなのに、アヤコはおとぎ話の中。とても硬い意思でシン君以外を拒絶するという、おとぎ話のアヤコ。その頑さでもっておとぎ話という柔らかいイメージを抱かれるアヤコ。二つの異質な感じが気になるんだと思う。
伊地知くんみたいな人が出てくるんだろうと分かりやすすぎたのも気になるのかなー。それはそれで仕方ないっていうのは分かるんだけど。登場した瞬間から伊地知くんに対するアヤコの目は違ってた(こんなふうにアヤコの目線で描写されるのはシン君以外では伊地知くんが初めて)。それが恋ってものなのかもしれないけど(体も弱ってるしね)、だけど、こんなタイミング、この10年間で他に1回もなかったのかな。10年目の最後の最後にこんなふうに訪れるということが恣意的…
なーんて、私は何をえらそうに批評してるんだろうかー。楽しかったんだけど、なんでこんなに引っかかっちゃうのかなあ。中学生のシーンで終わらせたら納得したのかなって思うけど、それじゃ凡庸な青春小説で終わっちゃう、から、ね。
それとも、あれかなー。夢を叶えたアヤコ(&豊島さん)に嫉妬してるんだろうか。私。それってとてもかっこわるい。